芝居版「創作 ぼくざん物語」パート12
第3幕 花のお江戸で晋山開堂(しんざんかいどう)パートⅣ

和尚さんのさわやか説法210 曹洞宗布教師 常現寺住職 高山元延  縁とは不思議なものである。出合うべくして出合うのか。起こるべくして起きるのか。  只今「さわやか説法」では、「創作ぼくざん物語」を連載し、3月号からは、江戸は牛込にある「鳳


芝居版「創作 ぼくざん物語」パート11
第3幕 花のお江戸で晋山開堂(しんざんかいどう)パートⅢ

和尚さんのさわやか説法209 曹洞宗布教師 常現寺住職 高山元延  穆山様こと、金英和尚は、若干23才で、花のお江戸は牛込にある瑞祥山鳳林寺第15代の住職となり、27才にて晋山式の盛儀を迎えた。  この晋山式を迎えるにあたり、金英和尚は鳳林


芝居版「創作 ぼくざん物語」パート10
第3幕 花のお江戸で晋山開堂(しんざんかいどう)パートⅡ

和尚さんのさわやか説法208 曹洞宗布教師 常現寺住職 高山元延  穆山様こと金英和尚は、牛込は瑞祥山鳳林寺の山門に向かい、先導する檀家さん方が朗々と歌い上げる 『木遣(きや)り』の祝い歌の中、ゆっくりと歩んでいた。  沿道では、地域の皆な


芝居版「創作 ぼくざん物語」パート9
第3幕 花のお江戸で晋山開堂(しんさんかいどう)パートⅠ

和尚さんのさわやか説法207 曹洞宗布教師 常現寺住職 高山元延 「かぁー。いい天気だなぁー。」 「こりゃぁー。久しぶりの日本晴れだな!!」  時は弘化4年(1847)、場所(ところ)は、花のお江戸は牛込(うしごめ)界隈(現東京新宿区内)で


芝居版「創作 ぼくざん物語」パート8
第2幕 花のお江戸は「えーど、えーど」パートⅤ

和尚さんのさわやか説法206 曹洞宗布教師 常現寺住職 高山元延  さてさて今月号もまた「さわやか説法」は「創作ぼくざん物語」の続きであります。  漢学者、菊地竹庵先生は穆山(ぼくざん)こと幼名万吉。そして今は金英と呼ばれる和尚の顔を、まじ


芝居版「創作 ぼくざん物語」パート7
第2幕 花のお江戸は「えーど、えーど」パートⅣ

和尚さんのさわやか説法205 曹洞宗布教師 常現寺住職 高山元延  新年明けましておめでとうございます。  皆様にとりまして、この丑年が「もうもう最高の年」であることを祈念しております。「ウッシッシ」と喜び、笑い声が出てくるような年であれば


芝居版「創作 ぼくざん物語」パート6
第2幕 花のお江戸は「えーど、えーど」パートⅢ

和尚さんのさわやか説法204 曹洞宗布教師 常現寺住職 高山元延  漢学の師・菊地竹庵は、こう言い切った。 「金英さん!!アンタは『地獄』を見てきたね」  その言葉を聞いた時、西有穆山こと金英和尚は、自分の幼少の頃のある光景が突如として思い


芝居版「創作 ぼくざん物語」パートⅤ
第二幕 花のお江戸は「えーど、えーど」パートⅡ

和尚さんのさわやか説法203 曹洞宗布教師 常現寺住職 高山元延  西有穆山様こと、金英和尚が江戸に上り、仏教の研鑽修行の為、駒込は吉祥寺旃檀林(きちじょうじせんだんりん)に身を投じたのは、天保12年(1841)年21才の時であった。 —そ


芝居版「創作 ぼくざん物語」パートⅣ
第二幕 花のお江戸は「えーど、えーど」

和尚さんのさわやか説法202 曹洞宗布教師 常現寺住職 高山元延 「へェーへぇっくしょん!!」  万吉は思わず、大きなくしゃみをした。 「誰か俺の噂してるんだべが」 万吉は南部なまりでそのくしゃみのあまりの大きさの故に驚いて、心の中でつぶや


芝居版「創作 ぼくざん物語」パートⅢ
第一幕 豆腐屋「うど屋」の井戸端

和尚さんのさわやか説法201 曹洞宗布教師 常現寺住職 高山元延  お盆である。読者の皆さんは、それぞれに菩提寺に、あるいはお墓にと、お盆の御馳走やお花を持って、お参りなさるでしょう。  お墓では迎火を焚き、本堂ではお線香を上げる。  もう